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知能検査 (WAIS−III) の結果

知能指数 (IQ) はあまりにもカジュアル化していてよく分からない存在になっているが、大人になってちゃんとした検査を受けたことのある人は少ないのではないだろうか。私はADHD/ASDに関連して自分の特性を知っておきたかったので、通っている医院にて検査を受けた(必要な検査扱いだったためか、検査料は思いの外安かった)。 ちなみに受けた検査はWAIS−III(ウェクスラー成人知能検査 第3版)で、検査実施は2018年10月。最新はWAIS-IV(2018年出版)なので、今受けたらWAIS-IVかもしれない。なお、検査の実施には専門知識が必要なので(日本では臨床心理士によって実施されることが多いようである)、ネット上に転がっているもので遊ぶのはやめよう。 結果   言語性 動作性 全検査  IQ 144 131 140   言語理解 知覚統合 作動記憶  処理速度 群指数 138 130 132 100 感想としては、薄々感じてはいたが、IQがめちゃくちゃ高い(ちなみに上位0.4%ぐらい)。もちろん発達障害であるからには凸凹があるはず(私にとっては 普通 だが)で、パッと見で分かるのは「言語性>動作性」と、「処理速度だけ人並み」ということだ。 「言語性>動作性」について 有意差があるとのこと(差の頻度7.0%, p>.05)。言語のほうが得意なのは感覚とも一致する。報告書によれば、 語彙力が豊富で、文章の中に多少わからない単語が合ったとしても、前後の文脈などから意味を推察することもできると思われます。また、抽象的な事柄に関しても、適宜具体的なたとえなどを使いながら適切に説明することができます。 とのこと。そうか。語彙や説明については意識して訓練してきた事柄でもあるので生まれつきなのかは分からないが、ともかく優れていることは間違いないらしい。語彙については、日本語の単語を何語知っているのか調べてみたい(追記: こちらのサイトで推定したところ 104,404語とのこと。ちょっと多め)。 動作性IQについては、 視覚的な情報処理、記憶力も平均と比較して非常に高くなっていました。 とのこと。これでは障害感が薄いが、 言語的な側面から通常期待されるほどには優秀にやれない ことが、周りの人を戸惑わせるのかもしれない。 処理速度が人並みであることについて 「処理速度」だけはぴったり

統計調査で自分の感覚を矯正する

普段何気なく過ごしていると、自分や自分の周りの世界が普通だと思ってしまう。これを矯正するために、統計調査の結果で自分(たち)がどこに位置するのかを確かめてみた。 世帯年収: 約1,400万円 → 上位5%(平成30年国民生活基礎調査) 私がフルタイムで働き始めたので世帯年収が爆上がりした(ちなみに妻のほうが稼いでいる)。もっとも、東京でフルタイムの共働きをしていれば決して珍しい金額ではないと思うし、大学時代の友人ではより珍しくないと思う。しかしながら、私の金銭感覚は大多数の人の金銭感覚と乖離していると思うので気を付けなければならない。 知能指数: 140 → 上位0.4% 知能検査の結果については別途記事を書こうと思う 。これは2018年に受けたWAIS−IIIの全検査の値。 知能指数はそれ自体はほとんど意味がないと思っている が、自分の知能指数を普通だと思ってはいけないことがよく分かる(悲劇を生む)。なお処理速度は人並み (100)。 最終学歴: 修士(大学院卒)→ 上位2%(30–34歳では上位5%: 平成29年就業構造基本調査) 私の周囲には修士号どころか博士号を持っている人がゴロゴロしているが、 世の中的にはレアキャラ であることを忘れてはならない。考え方も独特だろうし。 身長: 178cm → 男では上位10%(男女では5%: 令和元年度学校保健統計調査) 令和元年度の17歳の身長に33歳の私を当てはめているので若干不正確ではあるが、これは感覚と一致する。 家賃: 約14万円(10万円〜15万円)→ 上位8%(平成30年住宅・土地統計調査) これは10万円〜15万円のビン(範囲)を含む値。なお、年収1000万円以上では上位44%。東京都特別区部では上位30%、東京都特別区部かつ年収1000万円以上では70%(最頻値)なので、予想通り収入の割には安く抑えている。子供がいないので、よく言われる手取りの3割も家賃に使いようがない(し、病気をやってる身としては 収入がいつ激減するか分からない から家賃を上げられない)。 床面積: 約45平方メートル(30平方メートル〜49平方メートル) → 上位60–83% 値の小さいほうが49平方メートル、大きいほうが30平方メートルに相当。どちらにせよ、統計的にはちょっと狭い。なお、民営借家では42–75%、共同住宅では45–

リモート夫婦解消

題名がややこしいが、離婚届を郵送でやり取りしたわけではない。 私だけ先に熊本に引っ越していた が、東京に戻ってきたのだ。 戻ってきたのは3月25日。夜に小池東京都知事が緊急の記者会見をした日だ(会見後、急にスーパーマーケットが混んだ日)。感染者の少ない地域から多い地域への移動だから、問題が少ないと思っての移動だった。結果的にも問題はなかったと思う。 戻ってきた理由は、新型コロナウイルス感染拡大防止の政策により景気が悪化し、今後2年くらいは妻が転職して熊本に引っ越してくることが不可能であると判断したからである(だから、住民票も戻した。リモート夫婦と言いながら、意味もなく何年も別居するのは厳しい)。戻るのを決めたのは3月22日だったが、この頃には既に都市封鎖が囁かれており、景気が急速に悪化するのは必至と見えた。特に妻が転職しようとしていた先は商業施設であったから、最良のシナリオでも2年くらいは人を採用することはないだろうと思ったのである。まあ、2年も経てば妻が今回と同様の職位に転職することは困難(年齢的に、管理ができなければならない)だろうから、今回企図していたような形の移住が実現することは永久にないかもしれない。地方都市を悪く言うつもりはないが、まともな働き方でまともに稼げる仕事の中途採用募集は東京と比べて極端に少ない(ほとんどない)ので、自分の希望に合う仕事の求人が見つかるだけでも奇跡的なのである。2年後にそのような職の募集がある確率は極めて小さいと思われる。私が職務に復帰して世帯年収が爆上がりしているので、しばらくはお金を貯められると思って過ごそうと思う(もっとも、私は スタインウェイの家庭用グランドピアノを買ってもお釣りがくる程度の借金 を妻に返さないといけないのだが…)。 東京に戻ってきても私は相変わらずリモートで仕事をしており、日中の過ごし方はあまり変わっていない。熊本の家の庭が恋しいというか、心配ではあるけど。あと、東京は刺激が多いのがやっぱりいい。疲れるけどね。東京の好きなところについてはまた別記事で。

3大スマートスピーカー、どれがいいの?

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日本でのスマートスピーカーの普及率は1割〜2割ほどだそうだが、 私は3大スマートスピーカーを3つとも持っている 。3つとも持っている人は珍しいのではないだろうか。音声合成屋としては「喋り」が気になるわけで3つとも買ったわけだが、周りの音声合成仲間たちに聞いても、3つとも持っている人はいなかった。やはり私はどこかおかしいようだ。 左からHomePod (Apple), Google Home Mini, Echo dot (Amazon)。 LINEの方、Clova持ってない上に「3大」とか言ってすみません。 3つとも使っていると、それぞれの個性が見えてくる。その個性に応じた、私の使い方を紹介しよう。 私の使い方 HomePod 音のいいスピーカー。 Google Home Mini 一番スマートスピーカーらしく使ってる。対話、ニュース・ラジオの再生、天気予報、ルンバの操作、照明やエアコンの操作(単体ではできない。スマートリモコンと連携)など。 Echo dot Amazonからの通知を聞くだけ。 なぜこうなったか? HomePod 日本語音声合成の品質が残念すぎる (以下、日本語が前提)。知人の知人が開発しているらしいのであまり悪く言えないが、Appleはなぜか未だに音声合成の方式として、波形接続型(単位選択型)を採用している。この方式は枯れた方式なのだが、 大量に録音した音声を細切れにして繋ぎ合わせて再生する という原理上、合成される音声の当たり外れが激しい。つまり、 合成したい文の音声が 合成元の音声データベースにそのままあれば非常に自然な音声になるし、近いものが全くなければ聞くに堪えない音声になる 。ゆえに、どれだけ多くのパターンを録音しておくかが重要になってくるが、Appleは日本語音声合成についてはさほど熱心に録音をしていないようだ。そもそも、いくら録音してもパターンを網羅できるわけではないので、この方式では限界がある。 でも、HomePodにもいいところはある。スピーカーの音質が素晴らしいのだ。上の写真を見ても分かるように、HomePodは圧倒的に大きい(他の2つについてミニサイズ版を買ったこともあるが)。Apple自身も宣伝しているが、スピーカーとしての性能は非オーディオマニアとして

私の発達障害とリモートワーク

新型肺炎とは関係ないが、私は今リモートワークで楽しく働いている。私はADHD(そして強迫性障害)なのだが、自分の特性からあえてリモートワークができる職を選んだ。発達障害を持つ人のすべてに当てはまるわけではないと思うが、リモートワークを考えている人は参考になるかもしれない。また、経営者の方には、こんな人もいるんだなと思っていただけるとありがたい。 私の仕事 音声合成(文字を入れると機械が喋ってくれるソフトウェア)の研究開発。ソフトウェアの研究開発なので、リモートワークで仕事をすることは基本的に容易。ちなみに働いているのは この会社 。 職探しで私が求めていた条件 たくさんあったが、特に重要なのはこの2つだった。 静かな環境で仕事ができること 私は会話や雑音などの音で集中力を削がれやすく、また疲れる。仕事をする上で、静かな環境は必須である。リモートワークなら(私の場合は)間違いなく静かな環境で仕事ができるので、リモートワークを考える理由の一つとなった。 自分の裁量でいつ働くかを決められること 私は集中力のある時とない時の差が激しく、月ごとに帳尻は合わせられても、毎日同じ時間だけ働くのは難しい。また、気が散りやすいので、ずっと机に向かっているのが難しい時もある。仕事柄、離席して散歩でもしたほうが頭がスッキリして仕事が進んだりすることもあるのだが、勤務時間中の外出は大抵就業規則で禁じられているので苦しい。お腹を壊しやすいのだが、トイレに行き過ぎて小言を言われても困る。 自分の裁量でいつ働くかを決められれば、これらの問題は全て解決する。リモートワークだから裁量があるとも限らないが、期待は持てるのでさらにリモートワークを意識した。 リモートでよかったこと 静か! 私は現在一人で暮らしているので、家は静かである。誰もうろうろしてないし、誰にも邪魔されない。電話もかかってこない。自分に都合のいいように、環境も整えられる。めっちゃ集中できる。 昼寝でゴロン 幸いにも現職は、いつ働くかを自分の裁量で決められる。昼寝もできるし、まあ昼でなくたっていつでも寝て休憩できる( 椅子から布団で寝るまで5秒 )。疲れたら庭を散歩して、癒やされている。トイレも行き放題だ(といってもストレスが減ったからか、あまり行かない)。成果さえ出ていれば誰

リモートワークってお金かかるよね

リモートワークは設備投資が半端ない(半端なくできる) 私は2019年11月より、 株式会社RevComm にてリモートワークで働いている。現在4か月あまりが経過したところだ。2月からは 妻を残して東京から熊本に引っ越して 、本格的に自室にオフィスを整備して稼働させている。この設備投資が半端なくでかかった。オフィスに出勤していれば会社が負担していたものが自己負担になるのだから当然である。まあ、その代わり全部自分のものになるし、いいんだけどね。だけど、半額分ぐらい税法上の経費として認めてほしい気はする。 全部自分で買うということは、設備投資は(お金の許す限り)半端なくできる。私は 安物買いの銭失いが大嫌い なので、半端なくなってしまった。なお、金額は消費税込である。 机: 0円 東京時代のダイニングテーブルを転用(幅180cm × 奥行き85cm × 高さ72cm)。その代わり、結局まだ東京にある家からはダイニングテーブルがなくなってしまった。 実は バルバーニのHOLIS を買うことも検討していた。同じくらいの大きさだと89,320円。 椅子: 23万円 言わずとしれた最高級オフィスチェア、アーロン リマスタードを購入。どうしてもアームを牛革にしたかったので(肌触りがぜんぜん違う!)、一番高いのにした。大塚家具で購入したのだが、割引が効いてこれくらい。ちなみに座り心地は最高。全然疲れないので、寝転ぶよりも座っていたいと思うくらいである。 私は経験がないが、安い椅子だと腰を痛める確率が高くなる。金銭的な投資を回収するのはできるが、 健康の損失を取り戻すのは難しい 。椅子には投資したほうがいい。 モニター: 8.5万円+16万円=24.5万円 元々持っていた私物だが、これくらいの価格。Mac使いの私に最適な、Appleお墨付きのLG 4K & 5Kディスプレイだ。まあ正直高すぎると思うが、MacとUSB-CまたはThunderbolt 3で繋ぐだけで画面出力も充電(MacBookシリーズの場合)もできるのは便利すぎる。あと画面は非常に綺麗。 UPS(無停電電源装置): 2万円 仕事のメインマシンは私物のMac mini(許可を受けて使っている)。Mac miniはデスクトップマシンでありバッテリーを積ん

リモート夫婦

熊本–東京 リモート夫婦 私は結婚しているのだが(子供はいない)、1月までは東京で妻と同居していた。2月から別居している。 といっても、仲が悪くなったわけではない。 私が昨年11月から働き始めた勤め先 では技術者のフルリモートワークが可能で(当初から、新型肺炎とは関係ない)、東京のゴミゴミさに強いストレスを感じていた私が熊本に引っ越すことにしたのだ。妻もそのうち熊本に引っ越すかもしれないが、色々あっていつになるのか、そもそも妻も引っ越すのかどうか、まだ不透明である。 ちなみに引越し先は、妻の祖父母宅だ(私が引っ越してくるまで、しばらく無人だった)。妻の祖父母宅に、縁もゆかりもなかった私が一人で住んでいる。珍しい状況で頭を混乱させているかもしれない。 それはともかく、皆さんが気になるのは、私達がどのような生活をしているかだろう。以下ではその詳細を記す。 妻と会う頻度 物理的に会う頻度: 月に1回〜2回(それぞれ数日連続) 私が月に1回ほど出張で東京に行くので、その際には東京の家に帰っている。また、たまに妻が熊本にやって来ることもある。同居していた時は一緒に過ごす時間がかなり長かったので、正直寂しいのは寂しい。というわけで、音声通話・ビデオ通話をしている。 音声通話・ビデオ通話をする頻度: 毎日(数時間以上) 同居していた時は一緒に過ごす時間が長かったと書いたが、何をしていたかというとほとんど会話である。他愛のない会話ももちろんしていたし、毎日のように真剣な対話や議論をしていた。これができなくなるのは私達夫婦にとって辛いことであったので、今では毎日のように音声通話やビデオ通話をしている。電話と違って無限にタダでできるからいいよね(通信量が定額の場合)。食事の様子をビデオ通話でお互いに見ているのは、YouTubeのライブ配信のようで面白い。 私は一人で家事がきちんとできない 私はあまりしっかり者ではないので、家事を毎日きちんとやるのは難しい。そこで同居していた東京の家では食洗機の導入をはじめとする徹底した省力化や自動化を行っていたのだが、引っ越し先は古い家でそのような設備がない。正直劇的に改善するためには省力化や自動化しかないのだが、私の所有している家ではないので勝手に色々することはできず、課題である。 なお、妻はしっか